日本の近代繊維産業は100年以上の歴史があり、その素材開発力は常に世界に誇れる水準を維持している。一方、日本の消費者は、特に品質には厳しく、日本製の綿素材がこのような消費者の求める品質基準や感性に合った商品であることをアピールすることが可能であると考えられる。日本製綿素材のイメージ・アップを図りそれを実需に結びつけるため、日本紡績協会会員会社(以下、当会員という)が日本国内で製造する高品質の素材を使用した製品にジャパン・コットン・マーク(以下「本マーク」という)を添付する。
本マークは、次の2種類とする。
1)
ピュア・コットン・マーク
基本素材が綿100%の製品に使用する。
2)
コットン・ブレンド・マーク
基本素材が綿50%以上の製品に使用する。最終二次製品の混率表示は、家庭用品品質表示法による素材表示に基づくものとする。
本マークの使用対象商品は、次の要件を満たしたものとする。
1)
日本紡績協会会員が日本国内で製造した素材(原糸・生地)を使用した二次製品。
この場合、織編・縫製等は海外での製造でもよい。
2)
前記3-1)項の要件を満たす、手芸用加工糸、家庭縫製用生地。
3)
前記3-1)、2)項において、日本紡績協会会員が国内で製造する原糸を100%使用しなければ「国内で製造した生地」と見なさない。
4)
日本国内で販売される製品。
一般財団法人日本綿業振興会が本マークを保有・管理し、日本紡績協会に本マークの使用を許諾する。日本紡績協会は所定の手続きで本マ-クの使用申請を行った会員会杜に本マークの使用を許諾する。いずれの場合も、本マーク使用の対価は無償とする。
使用許諾を受けた会社は「マ-ク使用上の注意点」に従って適正に本マークを使用しなければならない、本マークに他の文字・記号・図柄などを任意に付記し、その態様を修飾変更することはできない。ただし、使用許諾番号、使用する色彩 にについては、清刷にしたがうこと。また、海外縫製品については清刷を参考にして、原産(縫製)国を明記すること。
本マークの表示物は、使用許諾を受けた会社が作成するものとし、且っ、その管理を厳重に行い、使用及び在庫収支の状況を管理台帳などに記録し把握しておかなければならない。
本マークの使用許諾を受けた会社またはその取引先は、本マークの信用維持のため、製品の品質管理を厳重に行い、本マーク標示物添付商品の価値及び信用が向上するよう常に品質の維持向上に務め、万一消費者などから品質に対する苦情が生じた際には、当該苦情の処理を敏速且つ的確に行うものとする。
本マークの使用許諾を受けた会社は、本マークの権利維持及び管理のため、日本紡績協会より下記事例について要請があった場合は、直ちにその要請に応じなければならない。
1)
必要とする資料の作成・提供及びマークを使用した製品の提供などを要請したとき。
2)
マークの管理のため、マーク添付商品の出荷点数を本マークの使用会社、ブランド、商品アイテム等詳細な本マークの使用状況報告を要請したとき。
3)
本マークの表示物の使用状況ならびに管理状況などの実態調査のため、本マークの使用許諾を受けた会社またはその取引先及び関係業者の敷地、施設内などへの立ち入りを要請したとき。
4)
前記8-1)、2)、3)に係わる一切の費用は、本マークの使用許諾を受けた会社または、その取引先の負担とする。
(平成13年9月5日制定)